愛用していただくために

愛用して頂くこと

それが私たちの願いでもあり責任だと考えています

毎日のこと

一年を巡る季節のこと

もっと先のこと

眺めたい景色のこと

うたた寝したい場所のこと

たくさん想像を積み上げてご提案いたします

飽きないデザインをするということについて

同じテーマで挑んでもきっと私たちの年齢ともに答えは違うでしょう

でも「飽きない」ために「手や体の感覚に馴染みやすく違和感がない」上でデザイン的にも好きでいられる事を考えています

だからこそ施主に贈るための飽きないデザインとは私たちが吟味を繰り返した後の普通でありたいと思うのです
浮かれた気分で設計しても普通にはならないし、難しい顔をして設計しても普通にはなりえない
大袈裟かもしれませんが、他人の人生の一翼を背負うのだと考えると本当は冷静ではいられないのです

平凡で臆病で心配性な私たちはいつまでも変わる事なく愛用していただくために、いかに普通でいられるか、設計中に何度も振り返ります

要約して整理して...

私の仕事のもっとも大切なことは、さまざまな条件や希望を要素して整理して世界観を作ること

その先にその場所にしかできない結果が伴う様に意識しています

オマージュ

やって見ないことには私も成長がありませんから

受け入れたい

今の姿を受け入れたいなと感じる事があります

そんな景色をもった土地で新しく建築することができたら嬉しいし、そんな歴史をもった既存の建物をリノベーションするのも楽しい

直感です
なんとなくいい、言葉にならないこの感じ

つくればいい

必要なものがなければつくればいい
ないものを選ぶ選択肢だってあるのだよ

リノベーションについて

私たちの仕事には新築の設計と既存の建物の価値を再生させる為の設計の２種類あります

再生させる設計、いわゆるリフォームやリノベーション、コンバージョンと言われている分野ですが、与えられる既存の建物を見ながら何が大切で、何をしなければならないのか考えます

リフォームとして修繕して価値を高めるのか？
そもそものライフスタイルに合わせて空間の目的を見直してリノベーションしていくのか？

かつて使われていた時の事にも思いをめぐらしながら設計しています

足す事と引く事

外の風景に負けないように引く事
室内の空間に負けないように足す事
差し引きゼロぐらい

名前のない場所

名前がない場所というのは少なからず意識します
お施主さんにも名前がない場所について伝えない事もあります
名前がつかない場所とは明確な目的が与えられない場所を意図します

この場所がこんな風に使われたらいいな
予期せぬ時に気が付いてもらえたらいいな
この場所がよくなればこの家は最高だな

そんな事を思いながら設計したり管理しているのです

長く愛用していただきたい

味わい、風合い
経年の変化は汚くなったではないのです

愛情持ってその変化を感じながら生活して欲しいのです

育ててやろうとか、楽しもうなんて気負うこともなくただ、受け入れながら痛んできたらメンテナンスをしてやってください
変化に興味をもって過ごして欲しいのです
それが長く愛用していただく秘訣です

単純であること

そもそも構成が単純であり、そのために考えられていること
作為的でない事
そんな姿こそ辿り着く答えでありたいなと感じています

本来余計なことを付け加えて単純さを失わせるのが人の性なのかもしれません

レオナルド・ダ・ビンチはこんな名言を残しています
Simplicity is the ultimate sophistication.
シンプルさは究極の洗練である
The noblest pleasure is the joy of understanding.
最も高貴な娯楽は、理解する喜びである